
薪ストーブライフをこれから始めようと思っている方、また始めたばかりという方にとってはストーブのメンテナンス、とりわけ煙突の掃除について大変そうだなとか、自分にできるか不安だなと思われることも多いのではないでしょうか。
私は薪ストーブライフを始めて13年がたちますが、最初からずっと自分でストーブのメンテナンスと煙突掃除を行ってきました。
自分で煙突掃除をするためには、ある程度の条件が必要にはなると思いますが、そこがクリアできれば、決して難しいものではないのでストーブ、煙突の状態を知るうえでも自分で管理できるようになると安心ですよね。
自分で煙突掃除ができる条件
まず自分で煙突掃除を行うためには、屋根に上れることが必須となります。
我が家は正面から見ると平屋に見えるような造りなので、4mのはしごをかければ、屋根に上ることができます。また屋根の傾斜も4寸勾配と比較的緩やかなので、特に問題ありません。
次に煙突の形状ですが、ストーブから屋根までストレートにつながれているほうが断然作業しやすいです。
途中で曲がっていても、作業できるところで分割できるように設置されていれば問題ないですが手間はかかります。
まあ屋根に上らず、下からブラシを入れて上に向かって掃除をすることもできなくはないと思いますが、重力に逆らって行うことになるので、いろいろな面で大変です。
間違いなくすすが降り注ぎ、部屋もあなたも汚れます。
実は私も一度だけ煙突の下からブラシを入れたことがあります。その時は上から掃除した後、すすがたまった袋を取り外したら、煙突の端まですすが落とし切れていなかったことがわかりました。
また屋根に上るのが面倒で煙突の下からブラシを入れ、ビニール袋でカバーをして作業したのですが、ブラシの柄とビニール袋の隙間からすすが噴出して大変なことになりました。
ですので、屋根に上ることができることと、煙突がストレート、もしくは曲がっていても作業できる環境であれば、特別なスキルがなくても煙突掃除は可能です。
では、これから私の煙突掃除の手順をお話していきます。
煙突掃除手順
準備するもの
手袋・・・軍手よりも滑り止め加工されている作業用グローブがおすすめ
ヘルメット・・・屋根に上るので安全のため必ずかぶりましょう
はしご(脚立)・・・屋根に上るために必要なサイズのものを用意しましょう
ビニール袋とマスキングテープ・・・煙突にはめてすすを溜めるのに使用します
煙突ブラシ・・・これがないと掃除できませんので、煙突の直径、長さにあったものを購入してください
あとマスクやゴーグルがあると作業しやすいですね。準備ができたら、さっそく始めましょう!
分解、下準備

まず、ストーブ本体からアジャスター部分とヒートガードを外します。プラスドライバーがあれば特に難しいことはありません。
ねじをストーブ本体の隙間に落としてしまわないよう注意してヒートガード、アジャスターの順番で外します。
私は以前ストーブの隙間にねじを落としてしまったことがあるので、マグネット付きの受け皿を使用するようにしています。
ヒートガード、アジャスターを外すとき塗装を傷つけて剥がしてしまうことがありますが、ストーブ用の黒い耐熱スプレーがホームセンターなどで売っているので、剥がれてしまったらそれで塗っておけば大丈夫です.

次に、煙突にビニール袋をはめて、マスキングテープでぐるっと一周止めます。これですすが落ちてこなくなります。

屋根上作業

屋根にはしごを架けたら煙突ブラシを持って慎重に上っていきます。ここでひとつ今年から改善したことがあります。
今まで煙突ブラシを手にもって屋根に上っていたのですが、歳をとるにつれて危ないかもと思うようになり、両手を空けられるように煙突ブラシを背負えるようにしました。

本来の使用方法は、戦場で折り畳みの担架を入れて運ぶためのものですが、これがちょうどぴったりブラシが入るサイズだったので、多少の加工をして使用しています。
煙突ブラシは下記リンクのようなロッドタイプのものが使用しやすいかと思いますので参考にしてみてください。
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屋根に上ったら、慎重に煙突まで向かいます。
まず、固定しているバンドをゆるめて、煙突トップを取り外します。外した煙突トップが転がり落ちないように注意して置きます。
すすなどの汚れがあればワイヤーブラシなどでこすり落とします。

いよいよ煙突ブラシで掃除していきます。ブラシに一本柄をつないだら煙突に差し込みます。そのままブラシを押し込んで戻してを3~4回繰り返します。
そうしたら次の柄をつなぎ、同様に繰り返していきます。長くつなげていくとかなり力をかけないと引き上げられなくなるので、がんばって引き上げてください。

我が家は煙突の長さが4m程度なので柄を5本つなぎます。ここから慎重に押し込んでいきます。勢いあまって煙突を突き抜けると大惨事が待ち受けていますので注意してください。

できるだけ煙突のぎりぎりを狙ってブラシを押し込んでいきます。耳を澄ませて音を聞いているとキーという音がキンキンと変わります。ブラシが煙突から出てきた音です。ここで一回ひっぱり、もう3~4回慎重に押し込んでいきます。
これで煙突自体のすすは大概落ちていますので、ブラシを引き抜いていきます。入れていく時と逆の手順で、柄を1本づつ回収しケースにしまいます。
あとは煙突トップを元に戻したら完了です。気を付けて屋根から降りましょう。
地上に降りたら、煙突に取り付けたビニール袋を確認してみましょう。かなりすすがたまっています。このすすが、さらさらのパウダー状なら問題ありません。いい燃焼をしています。

ビニール袋は、とりあえず他の部品を取り付けるまでそのままにしておきます。外しても構いませんが、煙突からすすが多少落ちてくるので注意してください。
アジャスターの清掃・取り付け
外しておいたアジャスターをきれいにします。煙突ブラシが入るところまでは、煙突ブラシを入れてこすります。
届かない細かいところは真鍮ブラシを使って落とします。あまり完璧に落とそうとすると大変なので、そこそこで良しとします。毎年行えば特に問題ないのでチャチャっと済ませてしまいましょう。

ここで、塗装が剥がれていたりしていたらスプレーもしてしまいます。多少ムラになるかもしれませんが、ストーブに火を入れたら熱が入り目立たなくなるので安心してください。
下記リンクにあるようなスプレーです。これめちゃ高いですが、ホームセンターに行ったら1500円くらいで同じようなスプレーが売っています。普通の煙突ならつや消し黒で大丈夫です。
ホンマ 薪ストーブ・煙突補修用耐熱塗料 ワンタッチスプレー(つや消し黒) 300ml
それでは煙突を元に戻していきましょう。まずストーブ側にもすすがたまっているので、掃除機で吸い出します。専用の掃除機もありますが、私は古くなったダイソンの掃除機をストーブの掃除に使用しています。
これだけ大量のすすを吸い込みながらも、排気がきれいでにおわないことに驚きます。今のところ壊れてはいませんが、細かい灰やすすを吸い込むのでいつもドキドキしながら使っています。
なのでフィルターの清掃はしっかりと行うようにしています。

次にすすがたまったビニール袋を外します。もし煙突の端まですすが落とし切れていなかったら掃除機で吸っておきます。まあ多少残っていても大丈夫なので、そのままアジャスターを取り付けます。
最後にヒートガードを取り付けたら完成です。煙突掃除の説明はこれで終了ですが、私はこの後、ストーブ本体の清掃も続けて行います。その内容はこちらの記事で紹介しますのでよかったら見てみてください。
